贈る言葉

令和5年3月17日
経営学部長 佐藤 勝尚

 卒業おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。

 最初に、昨年から続くコロナウイルス感染症の拡大において、コロナ禍において亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げるとともに、今なおこの感染症と闘っておられる方々にお見舞いを申し上げます。さらに、コロナ禍の中にあっても、医療関係者の方々をはじめとする、日々われわれの社会生活の基盤を支えてくださっている方々に深く感謝の気持ちをお伝えし、新型コロナウイルス感染症の一日も早い終息を祈っております。

 卒業にあたり、自らの手で未来を生み出し、変化の先頭に立つこと、これを餞(はなむけ)とし、贈る言葉とします。

 世界全体を考えた時に、1つのことが確実に言えるでしょう。それは根本的な変化がつづく時代に入っているということです。
 それらの変化は技術の変化であり、社会の変化であり、哲学の変化です。それにも増して世界観の変化です。このことは、今のいかなる分野においても、今日の姿では生き延びられないであろうということです。しかも、変化を予測し、変化に対応したとしても生き延びることはできないでしょう。そもそも変化は、予測できないものであるからです。

 唯一の成功の道は、自らの手で未来を作ることによってのみ開けるのです。自らがもたらすべき変化といえども、現実の沿ったものでなければならないでしょう。
 新しい現実と言う制約のもとにあっても、未来は生み出せるし、作り出せるものです。自ら未来を作ることは、リスクを伴います。しかしながら、自ら未来を作ろうとしないほうが、リスクは大きいのです。当然のことながら、これらを実行しても成功するとは限らないでしょう。しかしながら、これらを実行しないで成功することはないでしょう。

 今、世界で皆さんと同じ多くの若者が、頭角を現し、めざましく社会で活躍を始めています。まるで春の季節にふきのとうが芽吹き、柳の枝に緑が見えだし、連翹(れんぎょう)の黄色い花が咲いて春たけなわになるように、若者の季節が膨らみ始めています。

 志を高く持ち、未来をみつめてみましょう。皆さんの前には、なすべきことが地平線のはるかかなたまで面白いほど広々と存在しているのですから。

 改めて、卒業おめでとう!活躍を期待しています。

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