経営学科2年生・基礎ゼミナール2 前半実施報告
2022(令和4)年度秋学期の前半は4人の教員によるゼミナールが開講され、各教員から与えられたテーマに取り組みました。
今井ゼミナール
実施日:
09/20 09/27 10/04 10/11 10/18 10/25 11/01 11/08
実施内容:概略
1 ガイダンス、Hour of Code
2 Blocklyduino & Arduino(IO基礎RGB LEDコントロール、3原色、繰返し処理)
3 Makecode & Micro:bit(Micro:bit基礎、明るさセンサを用いたライト製作)
4 Makecode & Micro:bit(超音波センサ+モータドライバを用いたMicro:bitカー、障害物回避)
5 Makecode & Micro:bit(赤外線センサ+モータドライバを用いたMicro:bitカー、ライントレーサ)
6 インターンシップ報告会聴講
7 Arduno & ambient(温湿度センサー+Wi-Fi+IoTとグラフ化)
8 レポート作成、修正作業、提出
今井ゼミでは、プログラミングの基礎として、センシングとコントロールを題材にプログラミング実習を行いました。学生プロジェクトで利用している初心者向けのビジュアルプログラミング環境BlocklyduinoとArduinoと呼ばれるマイコン実習、MakecodeとMicro:bitを用いたセンサーカー、卒論につながるWi-Fiマイコン(ESP-8266やESP32)とIoTクラウドサービス(AmbientやIFTTT)等の実習です。
具体的には、基礎編として、①入出力の基礎としてのRGB LEDによる色コントロールや繰り返し処理、②明るさセンサ+シリアルモニタ、③超音波センサとモータを用いたMicro:bitカーによる障害物回避、④赤外線センサを使ったライントレーサの実習をして貰いました。
応用編として、テキストベースのプログラミングも実習しました。⑤IoTの例題の温湿度センサーであるWi-Fiマイコンモジュール(ESP-8266やESP32)を用いたデータ送信テストとIoTクラウドサービスサイト側受信(グラフ化)等を体験して貰いました。
短期間でしたので、基礎編、応用編ともに実機を用いた概略の理解と体験をテーマにしました。今回の実物システムを動かしながら体験する基礎ゼミの実習を通して、「不足している知識は何か」あるいは「さらに必要な知識は何か」などを感じて、今後の自主的な学修の決定の助けになればと考えています。
鈴木ゼミナール
実施内容・概略
基礎ゼミナール2(経営戦略/組織行動)では、『経営戦略論及び組織行動の理論を事例/ケースと紐づけて理解する。』をテーマとして、必修科目として学習してきた「経営戦略論」及び「組織行動論」等の内容が、社会において広く実践されていることを学生の皆さんに理解していただきました。
具体的には、前述の科目の知識をふまえて、成長戦略・競争戦略・コアコンピタンス・デジタル戦略・リーダシップ・モチベーション・デザインマネジメント等について、花王株式会社・株式会社良品計画・株式会社小松製作所・オーエスジー株式会社等の事例/ケースを通して、理論と実践の双方を紐づけて、相互研鑽を重ねました。
具体的には、毎回、事前に設定された各テーマと事例/ケースを全員が精読してくるとともに、お当番の学生が2名づつ、2,000文字程度の小論文を事前に考察作成した上で、当日発表を行い、グループディスカッション・討議を行うスタイルで活発な相互啓発/相互研鑽を行いました。
最終回には、全体の振り返り及びポイントとなった項目等の発表内容をフィードバックするともに、さらに発展的に研究学修するためにはどのようなアプローチがあるのか、意見交換を行い、各自で振り返ってもらいました。
このように、基礎ゼミナール2(経営戦略/組織行動)では、仲間との発表及びディスカッションを通じて、理論と実践の双方を紐づけて考察する大切さや面白さを学び取りました。
三輪ゼミナール
ビジュアルデザインをテーマとした三輪ゼミでは、『色の心理的効果と視認性』について理解を深める目的で、“架空の病院”の看板をデザインしました。
まず、ゼミ生全員で手分けして街にある病院看板の写真を撮影・収集しました。その後、グループワークを通して
- 色,配色
- 書体
- デザイン上の特徴
等を整理し、“病院らしさ”と“看板特有のデザイン”について分析しました。2部屋4チームに分かれてのグループワークでは、皆で協力し合い意見交換を行いました。
さらに、色彩心理について調査することで、病院看板に使われやすい色について理解を深めました。
その後、看板の重要な要件のひとつである“視認性=(パッと見たときの)認識のしやすさ”を実現するためのデザイン上の工夫について各自で調査し、その結果を実証するために“病院看板のデザイン”を行いました。
最後の授業では、自分の作品についてPowerPointを用いて、
- 作品のコンセプト
- 視認性を高めるための工夫
等についてプレゼンテーションを行うと共に、作品ついて評価シートに記入することで相互評価を行いました(一部の学生は、授業時間90分の都合上、口頭発表ではなくレポートでの報告としました)。
若原ゼミナール
基礎ゼミナール2(会計)では、『実社会において会計情報が果たしている役割を理解する。』をテーマとして、必修科目として学習してきた「簿記入門1・2」及び「会計学入門」等の内容(企業の財政状態や経営成績を明らかにする財務諸表に関する学習)が、実社会でも広く活用されていることを履修者の皆さんに認識していただきました。
具体的には、上述の必修科目の知識をふまえて、日本の制度会計や企業内容等開示制度(主に有価証券報告書)の基礎知識を学びました。そして、私たちの生活に身近な存在となっている業界(主に製菓業界)に着目し、業界内のトップ企業等の有価証券報告書から読み取ることができる財務状況や経営戦略等に関する議論・発表を通じて、実社会における開示情報の有用性について理解を深めていきました。
まず初めに、製菓業界を取り巻く環境(懸念される課題、明るい話題等)を把握するとともに、業界最大手の企業にはどのような強み・弱みがあるのかについて、「マーケティング入門」で学習済みとなるSWOT分析を用いて分析しました。そして、有価証券報告書に記載されている財務諸表の数値を用いて、財務状況や経営戦略等に関するグループディスカッションを重ね、各チーム内で分析・発表を行いました。終盤には、各自で財務諸表分析(収益性、安全性、成長性など)を行い、業界最大手企業の特徴について、PowerPoint(パワーポイント)資料にまとめました。
最終回となる発表会では、各自、約3分間のプレゼンテーションを実施しました。この発表会を通じて、聴き手に伝わる資料作成の難しさや、発表方法(話し方や声の出し方)の難しさを体験していただき、良いプレゼンテーションをするにはどのような点を改善すべきなのかについて、各自で振り返っていただきました。
このように、基礎ゼミナール2(会計)では、仲間とのディスカッション・発表を通じて、視野を広く思考を深くする大切さを学びながら、「実社会において会計情報が果たしている役割」について深く考えるとともに、実社会で求められる論理的思考力の重要性やプレゼンテーション技法についても学びました。