経営学科2年生・基礎ゼミナール2(プレ専門ゼミナール)前半実施報告
2021(令和3)年度秋学期の前半は4人の教員によるゼミナールが開講され、各教員から与えられたテーマに取り組みました。
今井ゼミナール
実施日:
09/21 09/28 10/05 10/12 10/19 10/26 11/02 11/09
実施内容:概略
1 ガイダンス、Hour of Code
2 Blocklyduino & Arduino(IO基礎RGB LEDコントロール、3原色、繰返し処理)
3 Makecode & Micro:bit(Micro:bit基礎、明るさセンサを用いたライト製作)
4 Makecode & Micro:bit(超音波センサ+モータドライバを用いたMicro:bitカー、障害物回避)
5 Makecode & Micro:bit(赤外線センサ+モータドライバを用いたMicro:bitカー、ライントレーサ)
6 Arduno & ambient(温湿度センサー+Wi-Fi+IoTとグラフ化)
7 Arduno & ambient(温湿度センサー+Wi-Fi+LINE通知)とレポート作成
8 レポート作成
今井ゼミでは、プログラミングの基礎として、センシングとコントロールを題材にプログラミング実習を行いました。学生プロジェクトで利用している初心者向けのビジュアルプログラミング環境BlocklyduinoとArduinoと呼ばれるマイコン実習、MakecodeとMicro:bitを用いたセンサーカー、卒論につながるWi-Fiマイコン(ESP-8266やESP32)とIoTクラウドサービス(AmbientやIFTTT)等の実習です。
具体的には、基礎編として、①入出力の基礎としてのRGB LEDによる色コントロールや繰り返し処理、②明るさセンサ+シリアルモニタ、③超音波センサとモータを用いたMicro:bitカーによる障害物回避、④赤外線センサを使ったライントレーサの実習をして貰いました。
応用編として、テキストベースでの実習もいくつかやって貰いました。⑤IoTの例題の温湿度センサーであるWi-Fiマイコンモジュール(ESP-8266やESP32)を用いたデータ送信テストとIoTクラウドサービスサイト側受信(グラフ化)、⑥IFTTTサービスを用いたLINE送信テスト等も体験して貰いました。
短期間でしたので、基礎編、応用編ともに実機を用いた概略の理解と体験をテーマとしたものにしました。今回の実物システムを動かしながら体験する基礎ゼミの実習を通して、「不足している知識は何か」あるいは「さらに必要な知識は何か」などを感じて、今後の自主的な学修の決定の助けになればと考えています。
三輪ゼミナール
ビジュアルデザインをテーマとした三輪ゼミでは、『色の心理的効果と視認性』について理解を深める目的で、“架空の病院”の看板をデザインしました。
まず、ゼミ生全員で手分けして街にある病院看板の写真を撮影・収集しました。その後、グループワークを通して
- 色,配色
- 書体
- デザイン上の特徴
等を整理し、“病院らしさ”と“看板特有のデザイン”について分析しました。新型コロナ感染症対策のため、2部屋に分かれてのグループワークでしたが、皆で協力し合い意見交換を行いました。
さらに、色彩心理について調査することで、病院看板に使われやすい色について理解を深めました。
その後、看板の重要な要件のひとつである“視認性=(パッと見たときの)認識のしやすさ”を実現するためのデザイン上の工夫について各自で調査し、その結果を実証するために“病院看板のデザイン”を行いました。
最後の授業では、自分の作品についてPowerPointを用いて、
- 作品のコンセプト
- 視認性を高めるための工夫
等についてプレゼンテーションを行うと共に、作品や発表内容について評価シートに記入することで相互評価を行いました。
短い期間でしたが、①情報の収集、整理、分析、②議論、考察、③調査に基づいた制作、検証、④プレゼンテーション、等のゼミならではの学修ができました。また、ビジュアルデザインに関する基礎的な知識の理解が深まったと考えています。
若原ゼミナール
基礎ゼミナール2(会計)では、『実社会において会計情報が果たしている役割を理解する。』をテーマとして、必修科目として学習してきた「簿記入門1・2」及び「会計学入門」の内容(企業の財政状態や経営成績を明らかにする財務諸表に関する学習)が、実社会でも広く活用されていることを履修者の皆さんに認識していただきました。
履修者の皆さんは、上述の必修科目で修得した知識をふまえて、日本の制度会計や企業内容等開示制度(主に有価証券報告書)の基礎知識を学びました。そして、私たちの生活に身近な存在となっている業界(主に製菓業界)に着目し、業界内のトップ企業等の有価証券報告書から読み取ることができる財務状況や経営戦略等に関する議論・発表を通して、実社会における開示情報の有用性について理解を深めていきました。
具体的には、まず初めに、製菓業界を取り巻く環境(懸念される課題、明るい話題)を把握し、業界トップの企業にはどのような強み・弱みがあるのかについて、SWOT分析を用いて分析しました。続く中盤では、業界トップ企業の有価証券報告書に記載されている財務諸表の数値を用いて、財務状況や経営戦略等に関するグループディスカッションを重ね、各チーム内で分析・発表を行いました。
終盤には、各自で業界トップ企業における財務諸表分析(収益性、安全性、成長性など)を行い、業界トップ企業の特徴についての資料をPowerPoint(パワーポイント)にまとめました。そして、最終回では、各自、全員の前で約4分間のプレゼンテーション及び質疑応答を行いました。このプレゼンテーションを通じて、聴き手に伝わる資料作成の難しさや、発表方法(話し方や声の出し方)の難しさを体験していただき、どのような点を改善すればより良いプレゼンテーションになったのかについて、各自で振り返っていただきました。
このように、基礎ゼミナール2(会計)では、仲間とのディスカッション・発表を通じて、視野を広く思考を深くする大切さを学びながら、「実社会において会計情報が果たしている役割」について理解するとともに、実社会で求められる論理的思考力の重要性やプレゼンテーション技法についても学びました。
鈴木ゼミナール
実施内容・概略
- ガイダンス,講義の概要
- 学術研究とは何か、事例に学ぶ
- 持ち回りで小論文を作成して、グループで討議
【経営戦略】
論文/ケース研鑽①「良品計画・MUJI ~デザインマネジメント戦略」
論文/ケース研鑽②「オーエスジー ~グローバルニッチトップ戦略」
論文/ケース研鑽③「パルコ ~デジタルSCプラットフォーム戦略」
【組織行動】
論文/ケース研鑽④「組織構造と職務設計 ~分業・権限・調整」
論文/ケース研鑽⑤「モチベーションとリーダシップ ~欲求・キャリア・勤労観」
論文/ケース研鑽⑥「報酬制度 ~目標管理・外的報酬・内的報酬」
鈴木ゼミでは,論文やケース/事例を通して,学術研究に関する理解を深めることを目的として,経営戦略や組織行動に関する知見を深めることを図った。経営戦略論や組織行動論に関する最新の研究論文による理論とケース/事例による実践的な事実を紐づけて、教員が学生に6つのテーマを提示し,学生がその中から自分自身の興味関心に合わせて、各自でテーマを選択し小論文を作成して発表を行い、その発表に基づいて、グループ討議を重ねた。グループ討議においては、発表者に各メンバーが質問・コメントし,それを起点に相互研鑽を行った。
理論と実践を紐づける討議内容がポイントとなります。学術研究における視点を理解するとともに,実際のビジネスではどのように活かされているのか,等について学んだ。