就業体験講座-本田技研工業トランスミッション製造部
自動車産業は、グローバル化と環境・安全技術競争の最先端に位置すると言われます。フランスとイギリス両政府は、すでに2040年までのガソリン、ディーゼル車廃止を政策決定し、世界最大市場を有する中国がこれに続こうとしています。また、アメリカのIT企業を含めた自動運転技術の開発は、日進月歩で進んでいます。
訪問先の企業も、PHVや燃料電池車、自動技術の開発や提携に取り組んでいます。例えば、ハイブリッド車に使用されるモーター搭載ミッション(スポーツ・ハイブリッド)を含む伝達装置は、創業の地であるここ浜松で製造され、アメリカや中国、タイ、イギリスの工場のラインに送られていきます。人――合理化と配置転換により従業員数は減少してきました――が多数のロボットと協働する鋳造や加工、組立て工場の現場の説明からも、そうした競合的環境の緊張感が伝わってくるようでした。
最後の質疑応答では、私の心配をよそに、多くの学生が担当者に質問を投げかけてくれました。今後、台風により延期された8月講座を含め、第3次産業(サービス業など)と第1次産業(農林水産業)を対象に、2回の集中講義を組む予定です。学生の皆さんには、少しづつで結構ですので、選択に切羽詰まってからではなく今から、それぞれの就業生活に想いを巡らせてもらえればと思います。(中野 聡)
就業体験講座
日 時: 平成29年9月13日(水)
訪問先: 本田技研工業トランスミッション製造部
対 象: 経営学科1年生