送る言葉

経営学部長 佐藤 勝尚

 御卒業おめでとう。このよき門出を迎えられますことを我々教職員一同とともにお祝いを申し上げます。

 さて皆さんは本学を巣立ってこれから社会人として活躍されることを期待されています。現在のように改革が必要とされる時代には皆さんのように若い人たちに大きなチャンスがあり、このチャンスを生かすことが大切です。このためには、「皆さん方が世の中に対して働きかけて形にしたい思い・信念をもたなくてはなりません」この未来において形にしたいこと・その思いは現在の自分の持っている「知」すなわち、皆さん方がたがこれまでに経験しそこで得た知識と大学で学んだ知識の中から生まれ出るものです。ここでは言葉が重要な役割を果たします。自分の思いを表現する言葉がなくてはその思いが伝わらないからです。

 この言葉を使いこなすには広くて深い教養が必要です。したがって、卒業し社会にでてもこの教養をつけることはますます重要になってきます。そして、その思いを他の人たちに伝え調整し形にしていくというコーディネーションも必要とします。また、歴史的認識を持つことも必要です。過去から学び、現在を認識し、そこから未来を見つめること。すなわち歴史観を持つことが必要です。

 変化の時代は現実的な対応だけではうまくいかないことが多くなるでしょうから、そのための時間軸をしっかり持つことです。この卒業という人生の大きな節目に、これからの自分のあり方を考えることでより新しい実践の英知が生まれてくるでしょう。

平成29年3月21日

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