中野 聡(なかのさとし)

中野 聡(なかのさとし)

J.ドロール氏のオフィスにて(2012年11月)

教員からのメッセージ

年齢40歳は不惑と言いますが、50代になって学ぶことの意味を考えています。自分の拙い営みの到達点というか、出口が気になる年頃になったのかも知れません。でも、教育と研究の基本は、何歳になっても、いつの時代にも変わらないと思います。高校生の皆さんが大切に育むべきなのは、好奇心です。むろん母国語や外国語で読む力とか、基礎的な数的理解とかは必要なのですが、好奇心があって初めて学ぶプロセスは辛いものではなく、心弾むものになります。そして続けられるようになります。学ぶこと=テストと評価のために覚えることではありません。

デカルトは、知ること、考えること、判断することが同様に大切であり、それらを人間の理性の働きと見なしていました。ならば、理性も好奇心の延長線上に生まれることになるし、逆にその意思がない人にこれこれを学べと強制するのは、本末転倒でもあります。わが国の教育は、この本末転倒の部分がやや過多なのかも知れませんね。デカルトは、理性は全ての人間に平等に備わるものの、それを適切に使える人はほとんどいないとも考えていました。これから大学に入学される皆さんに期待したいのは、好奇心をもって自分の関心を深めること、そして他者との係わりの中でその方法を習得することです。それが、一生を通して人間性を伸ばすための基礎になるのだと思います。

研究室サイト


所属・職位・学位

豊橋創造大学経営学部・教授・Ph.D.(博士・社会史)

略歴

ウォーリック大学社会史研究所(英米比較労働史、イギリス社会史)など


所属学会

  • 日本EU学会
  • 社会政策学会
  • 経済社会学会
  • 社会経済史学会
  • 西洋史学会

研究テーマ

EU(欧州連合)の社会政策および社会経済政策。特に、1980年代以降断続的に進行してきた先進社会経済体制のグローバルな自由主義化の潮流の中で、戦後体制の基幹的かつ民主主義的要素を維持・展開し、社会的に公正な秩序形成のあり方をEUと西欧諸国の現代史的経験の実証的、社会理論的考察を通して学ぶ。他の先進資本主義諸国とわが国の社会経済システムには、基本的な差異と同時に数多くの類似点がある。直面する課題もしばしば近接している。こうしたコンテクストで欧州を学ぶ意味は、アメリカやイギリス社会の基調をなす自由主義思想、特に経済思想とは異なる論理によって構築される社会と経済のあり方を模索することにあると考える。なお、フランス庭園史を含む西洋社会史にも関心を抱いている。

研究業績等(主なもの)

  • ‘Maastricht Social Protocol Revisited: Origins of the European Industrial Relations System’, Journal of Common Market Studies (2014年5月現在、early view version掲載済み).
  • (研究ノート)「ドロール、社会プロトコルを語る」『豊橋創造大学紀要』第17号 2013年
  • 「EUのフレクシキュリティ政策―社会的コンセンサスを求めて」社会政策学会編『社会政策』第3巻第2号 2011年
  • 「EUの社会経済政策とリスボン戦略」高屋定美編『EU経済』ミネルヴァ書房 2010年収録
  • ‘Managing European Works Councils from outside Europe’, in Ian Fitzgerald and John Stirling ed. (2004) European Works Councils: Pessimism of the Intellect, Optimism of the Will? London: Routledge.
  • 『EU社会政策と市場経済-域内企業における情報・協議制度の形成』創土社 2002年

教育関連業績等(主なもの)

  • 「西洋経済史・社会史卒業論文集」 … 卒業論文の要約集で、平成12(2000)年4月以来継続中。
  • 「EUの労働時間と非典型雇用規制」… 高校生向けの欧州連合駐日代表部メールマガジンEU-MAG記事(2013年5月)。

研究者情報(researchmap)


担当科目

  • 基礎ゼミナール
  • 西洋経済史
  • 社会学入門
  • ヨーロッパ経済論
  • 社会政策と市場経済
  • 就業体験講座
  • ほか

ゼミナール研究テーマ

西洋経済史・社会史に関連するテキストの輪読と学生が各自のテーマで作成する論文から構成する。近年輪読に利用したテキストは、G.エスピン-アンデルセン『福祉資本主義の3つの世界』ミネルヴァ書房 2001年、宮本太郎『生活保障』岩波新書 2009年、猪木 武徳『戦後世界経済史―自由と平等の視点から』中公新書 2009年、藤井 威『福祉国家実現へ向けての戦略―高福祉高負担がもたらす明るい未来』ミネルヴァ書房 2011年など。

学外講義テーマ

  • 大学で経済・経営学系を学ぶ
  • 大学で社会科学を学ぶ
  • 欧州統合の現在と未来

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