経営学科・早瀬光浩 准教授 プロジェクト活動に関する論文が論文誌「知能と情報」に掲載

 本学科の早瀬光浩 准教授の論文「観光支援のためのルート提供システムの検討」が「知能と情報(日本知能情報ファジィ学会誌)」に掲載されました。本論文は愛知工科大学の加藤央昌 助教との共著となっております。

 早瀬 准教授は,科目「プロジェクト実習」で蒲郡アピールProjectの指導を担当しており,昨年度のプロジェクト活動では,加藤先生の研究室と共同で観光支援のためのスマートフォンアプリケーションの開発を立ち上げました。開発の担当は,本学がシステム全体とAR機能を用いた観光施設紹介,愛知工科大学がおすすめルートの表示として進めております。

 本論文では,観光のための情報収集や観光動機タイプ,観光の種類等について議論し,おすすめルートの生成およびおすすめルートの提案アルゴリズムについて述べています。

 複数の地点を巡回する問題は,「巡回セールスマン」問題と呼ばれ,NP困難(すべて列挙すれば最適な経路が見つかるが,時間がかかりすぎて現実的な時間では最適な経路を見つけることが難しい問題)に属しています。一般的には,GA(遺伝的アルゴリズム)などを用いて最適な経路に近い組み合わせを見つけ出すことで解くことが多いです。本システムでは,より多く複数の観光スポットを周って欲しいことから,観光スポットのジャンルも用いて,観光スポット数とジャンルのばらつきが大きくなるようルートを求めています。

 これにより,幅広い観光スポットを紹介することが可能となり,観光活性化の一助になると考えています。

複数スポットのルート提供概念図(論文中 図3より)

 今後は,ユーザの嗜好を考慮した改良(例えば,城巡りや寺巡りのようなもの)や使いやすさの実験を行い,スマートフォンアプリの実装を進めて,リリースを目指します。

指定された時間内で複数の観光スポットを訪れる順序と定義

掲載論文

加藤 央昌, 早瀬 光浩, “観光支援のためのルート提供システムの検討”, 知能と情報, Vol.32, No.5, pp.917-922, 2020.(査読付き)
執筆分担:主に1章,アルゴリズムの一部を担当

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