講師
竹内伸一さん
Profile:1988年マツダ株式会社入社。国内販売本部で販売促進、営業開発、販売会社教育に従事した後退社。 2004年慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程を修了し、同年ケースメソッド教育研究所を設立、代表取締役に就任。企業研修、大学および大学院での講演、大学 FD への出講など、多岐にわたって活躍中。
半期の講義の
集大成として。
社会人の方々を講師として迎え、半期にわたって開講した「キャリア形成」。その総まとめとして、人材育成・能力開発に詳しい竹内さんからは、「キャリアとは何か」「人事管理の意義」「2種類の働き方」「学生がすべきこと」についての話がありました。
築いたキャリアが
その人の未来を
拓く。
話は「キャリア」の意味についてからスタート。竹内さんは「仕事によってつくられる経歴」と定義します。キャリアは、働く人の過去を示すだけでなく、未来にも大きく影響します。企業が人を採用したり、抜擢したりする際には、キャリアを手がかりにその人を判断するからです。つまり、築いてきたキャリアがその人の未来を拓く、その未来が次のキャリアを築く、という循環構造になっているのです。
個人のキャリアを
業績に結び
つける。
次の話は、企業の人事管理について。企業の側から見れば、社員は大切な人材(=人財)です。人事管理とは、会社の財産である社員一人ひとりの能力を発見・開発し、会社の業務に活用して適切に処遇すること。つまり、社員個人のキャリア開発を促しながら、会社の業績へと結びつけるのが人事管理の役割とのことです。
2種類の
働き方を
イメージして
おこう。
「働き方には大きく2つある」と竹内さんは言います。1つは、仕事ありき型。これは仕事が先にあり、それに適切な人を採用する方法です。デザイナーなどの専門職がこれに当たります。もう1つは、人ありき型。これは人を採用しておいて、何をさせるかを決める方法で、新卒採用の大半がこちらです。その後、それぞれの働き方に適した能力などについての話もありました。
会社がキャリア
開発を後押し
してくれる。
将来のキャリア開発のために学生は何をすればいいのか。竹内さんは、あくまでも自分で決めることだがとしながらも「まずは会社に入るのがいい」と言います。それは、人事管理というシステムにより、個人のキャリア開発を会社がサポートしてくれるから。一人でもキャリアはつくれるけれど、特に若いうちは、小言を言ってくれる上司・先輩の中で過ごすことは自分にプラスになる、とのことでした。
竹内さんは自分の経験ではなく、キャリアとはこういうもの、人事管理とはこういうものという仕組みなどを教えてくれて、他の講師の人とは違った意味でとてもためになりました。(白井 芳明)
「歩いた分だけキャリアができる」「過去につくったキャリアがその人の未来をつくる」この言葉がすごくわかりやすく、キャリアはどういうものなのかが、以前よりも理解できました。(羽田 真由香)
仕事を変えれば、環境の変化は大きいだろうし、当然それはキャリアにつながる。逆に、同じ仕事を続けることもキャリアになる。ひとつのことに特化した人材になる。仕事に関することは些細なことでも、貴重な経験や経歴となり、それがイコール「キャリア」となる。学生時代にキャリアアップについて学び、そして考えてみたいと思った。(倉 佑太)
ひとつのことを続けることがいかに大切かをあらためて考えるようになりました。ひとつのことに信念を持って続けることは、なかなかできることではありません。だからこそ、それができる人は成功するのだと思います。(油井 孝斗)
自分が歩いてきた道、挑戦したこと、失敗してしまったこと、すべてがキャリアなんだと気づきました。失敗したら一からやり直しだと思っていましたが、実際には違っていて、たくさんの失敗があるからこそ成功にたどり着けるのだとわかりました。(山本 綾)
今という時間を大切にしなくてはいけないと思いました。キャリアとは自分の行動次第で変わっていくと思うから、後悔するようなキャリアにだけはしないようにがんばっていきたいです。振り返ってみて「よかったな」と自慢できるようなキャリアを築けたらいいなぁと思います。(嶋津 永子)
「 2種類の働き方のどちらから始めたいか」という質問に、私は「仕事ありき型」に手を挙げました。私のめざす職業はプログラマーだからです。しかし、ゆくゆくはチームの重要な役割を任されたいので、「人ありき型」の仕事をやっておくのも良さそうです。今回の講義は、興味深く実のあるものでした。(城所 勇)
私があこがれているのは断然「仕事ありき型」で、その大変さは竹内さんの話を聞く前から何となくわかっていました。そんな難しい職業に努力して就けたら、その後ものすごく充実感が得られる気がします。(後藤 彩香)
「最近の若者は、なってない」――これはいつの時代にも言われているセリフだと聞いて、やっぱりそうなんだと思った。その最近の若者もキャリアを積めば成長する。もし私が部下をもつことになれば、その成長を手助けできる上司になりたいものである。(近藤 哲也)
会社がキャリアづくりを手伝ってくれるということを知って、会社に入るだけでキャリアは築けるのはもちろん、そこからさらにキャリアをつくっていけるのだから、卒業したら絶対に就職したいと思えた。就職の準備を少しずつでもしていきたい。(本間 敬典)
大学の4年間は自分を探す時期だと思います。なので、今自分がやりたいことや身につけたいことを真剣になって取り組むことが大切だと気づきました。今よりも成長した自分になるため、4年間さまざまなことを勉強したいと思います。(野口 裕也)