講師
山口由香さん
Profile:1992年富士通株式会社入社。入社3年目にチームリーダーに抜擢される。2000年に結婚、出産後、1年間の育児休職を経て、2001年秋に復職。2005年には総勢100名を超えるプロジェクトのリーダーに。子育てと両立しながら、システムエンジニアとして第一線で活躍中。
●システム
エンジニア
という仕事
はじめに、システムエンジニア(SE)の仕事をわかりやすく解説していただきました。「プログラムの基本的知識が必要ですが、それだけではシステムは作れない」と言う山口さん。お客様との会話できる力、お客様のイメージを捉える能力が必要だそうです。
●1年間の
育児休職を
経て復職
独身時代には月100時間もの残業もこなしたそうですが、出産後は家庭第一、仕事第二へと働き方を変更。上司や部下にサポートをお願いするために、自らも努力も怠らなかったそうです。「上司・部下との信頼関係を大切にしてほしい」と語ってくださいました。
●総勢100人の
プロジェクト
リーダーになる
100人ものメンバーをまとめるために実行したことは、(1)メンバーの個性を知り、力を引き出すために会話をする、(2)全員が同じ意識で取り組めるよう自分意思をメールで伝える。人を動かすのは技術ではなく、熱意だと感じたそうです。
●女性が仕事を
続けるために
まわりの理解が必要となりますが、女性は理解してもらえるよう行動することも必要だそうです。そして、「子どもには、寂しい思いをさせてしまうが、一生懸命働く姿を見せることが大切」そんなお話もしていただきました。
●学生への
メッセージ
今までと違う立場に立ったとき、能力以上のことが求められたとき、自分を取りまく環境が変わったとき。そんな時こそ成長できるチャンス。すぐにあきらめてしまうのではなく、続けることを大切にしてください。といった言葉が、学生たちの心に特に響いたようでした。
山口さんの話を聞いて、女性が働くことの大変さを改めて知った。自分も社会で働く女性のことを理解し、協力していきたいと思った。(野澤宙矢)
今回の特別ゲストである娘さんが、山口さんに甘えている光景を見て、子どもともちゃんとコミュニケーションが取れているように見えた。憧れるし、うらやましいと思った。(山本麻奈未)
システムエンジニアという大変な仕事でも、子育てと両立することができることがわかった。両立するには他の人の助けが必要となり、そのためには自分がしっかり仕事をして、信頼を得るこが大切だと思う。(神谷透)
結婚して子どもが生まれると育児休暇が取れて、それは男性が取ってもいいことを初めて知った。夫と妻のどちらが取るか、夫婦でよく話し合って決めないといけないと考えさせられた。(中根弘樹)
自分はあまり人と会話しないので、もっと多くの人と会話できるようにし、会社に入ったらきつくても3年は続けようと思った。そして、仕事ばかりにならず、家庭も大事にできる人間になりたいと思った。(中島大輔)
「能力以上の責務が人材を育てる」というお話が印象に残った。能力以上の仕事は、責任の重さにつぶれてしまうのではないかと思ったが、「出来ることだけやっていていては伸びない」という言葉で納得させられた。(玉越愛)
育児をしていく上で、仕事はマイナスになると思っていたが、自分が一生懸命に何かに打ち込む姿が子どもにプラスになるというお話に、なるほどと思った。自分も妻が仕事を続けるなら、家事の分担など手伝いをしたい。(梅田貴士)
人を動かすのは技術ではなく熱意であること、できないことへ挑戦することでキャリアアップになることを教わった。自分もシステムエンジニアになるときの参考にしたいと思った。(吉田政義)
「女性として働く」という言葉は目からうろこだった。私は男性には負けたくない、遅れを取りたくないと思っていたので、「女性」として働くという考え方も必要だと感じた。(朝倉久美子)