第5講 国家公務員から起業家へ 2007年11月8日
講師 株式会社 ワールド・レコード・インベスターズ 代表取締役社長 下野幸助さん

講師

株式会社 ワールド・レコード・インベスターズ 代表取締役社長

下野幸助さん


Profile:1999年、国立豊橋技術科学大学工学部卒業。イギリス国立サウスバンク大学へ留学後、国家公務員として内閣官房へ。2006年4月、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)入学。同年5月に入浴剤などの通信販売事業を行う株式会社ワールド・レコード・インベスターズ設立。「刻み生薬の薬湯風呂」は、テレビ通販で大人気の商品。

講義レポート

留学先で
出会った
「やりたい仕事」。

大学卒業後、英語を極めるためにイギリスへ1年間留学。最初の2ヵ月間は、イギリス各地を観光してまわったという下野さん。そんな中、大好きな映画「007」の撮影現場に遭遇します。憧れだったジェームズ・ボンド役のピアース・ブロスナンに会い、大きな刺激を受けた下野さんは、「スパイみたいな仕事がしたい」と考えるように。そして帰国後、本気でスパイ職を探します。

帰国後、
スパイになる
夢を実現!?

下野さんが就職先として選んだのは、内閣官房。内閣情報調査室に所属し、情報収集衛星開発計画などに参画。海外情報調査や分析に携わるという、まさに求めていた仕事に就きます。充実した日々をおくっていた下野さんですが、5年目にして退職を決意。周りの猛反対にあいながらも、退職に踏み切らせたのは「自分で何かを発信したい=起業したい」という思いでした。

仕事を辞め、
MBA取得を
めざし
大学院へ。

起業することはもとより、起業後のキャリアを発展させるためにも、経営の知識が必要だと考えた下野さんは、MBAを取得するために慶應義塾大学大学院に入学。特に、投資事業分析、マーケティングに興味を持って、今も勉強を続けているそうです。今回の講義では自身のキャリア形成に加えて、マーケティングの仕組み、要するにモノが売れる仕組みについても解説がありました。

テレビ通販の
会社を設立。

その後、大学院入学とほぼ同時に、テレビ放映で入浴剤を通信販売する会社を立ち上げます。このビジネスを選んだ理由や会社設立の流れについて、当時のエピソード、テレビ通販市場の現状などを交えて話がありました。会社経営は大変なことが多く、常に自分との戦いとのことですが、何よりも大切なのは“信念”だそうです。

学生たちに
向けた
メッセージ。

最後に学生たちに向けて@夢を持つ、Aできることなのか、もしくはできないことなのかを自分で考え、周りの意見を拾って判断する、B何事もタイミングが大事、という言葉をいただきました。多彩な経験に裏打ちされた力強いメッセージは、学生たちの心に深く刻まれたようです。

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受講生の声(抜粋・要約)

留学や事業を起こすことは自分にとって未知の領域だが、今回の講義を基礎として頭にしまって、今後の生活に役立てようと思う。(伴 陽也)

内閣官房時代の話の中で、国会での答弁があらかじめ決められたセリフや段取りだと聞いて驚いた。このままで日本は大丈夫なのかと思った。(鈴木 聖也)

面倒なことでも信念を持ってやり通すことが大切だという話が一番印象的だった。自分は面倒くさがりなので、嫌なことでも進んでやっていける人になろうと思った。(川瀬 晴義)

自分のやりたいことをすぐに実行に移し、やり遂げてしまうところが下野さんのすごい点だと思った。自分も下野さんのように行動力のある人間になりたい。(西田 裕貴)

スパイに憧れてそのような仕事ができる場所に就職したというお話が印象に残った。自分の望む仕事に就くために相当努力をしたと思う。また、スパイのような仕事が日本にあるとは知らなかった。(大場 拓弥)

下野さんはテレビ通販で入浴剤を買ってもらうために、うまい宣伝文句を考えて、さらに視聴率も上げたのですごいと思った。(狩野 寛明)

公務員に満足せず、ゼネラリストとして幅広くキャリアを伸ばしたいという姿勢がすごくかっこよく見えた。(谷野 裕樹)

一つのことが成功したからといって満足せず、さらなる高みをめざしていく。まさにキャリア形成だ。会社を成功させるだけでなく、さらに自分も高めたいという下野さんの考えを、見習いたいと思った。(今泉 拓也)

今の自分は夢を持たないで大学生活を送っている。夢を抱き、目標を立ててよりよい大学生活を送りたいと思った。(村松 史崇)

入浴剤の作り主に何度も営業して信頼を得たこと、体に良い効能があるといった商品の魅力を視聴者に伝えて、幸せ運びをしていることにとても感激した。(中村 一志)

今回講義をしてくれた下野さんの通販番組は、社長が自ら出て商品の紹介をしているから、会社の姿勢が見えていいと思った。(福留 佑紀)

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